濾過
濾過
活性炭濾過
火入れしてタンクに貯蔵してあるお酒は、約1年かけて販売します。タンクを冷却する施設が無いため、常温下においてお酒は熟成し続けます。香味が重くなったり、色が極端に茶色に変色をする場合があります。
なるたけ、変質を感じさせない様に、活性炭をお酒に混ぜます。これにより、全体的に香味、色を取ることによりお酒の過度な熟成を和らげます。
一番右は炭を加わえる前の加茂栄の原酒。隣からは炭の量を増やしながら濾過したものです。右から2本目は、原酒1000Lに40gの活性炭、3本目からは実験なので、1000Lに対し炭100g一番左は300g相当のお酒です。
炭は入れれば入れるだけ、香味を取ってくれますので。透明なお酒になり、見た目はよろしいのですが、味が薄っぺらになるので、炭の量はなるたけ控えるように心がけます。
おり下げ濾過
お酒の中には麹が造った酵素が含まれております。これらは、火入れを行うと、徐々にお互いが集まり始め、いつしか目に見えるまでの大きさにまで集まり、お酒が濁ったように成ります。この現象を「タンパク混濁」と言い、腐敗しているわけでは無いのですが見た目が悪いので「おり下げ濾過」を行います。
理屈は、タンパク質の凝集を進ませて、タンクの下に沈下させることです。そしてこの後濾過を致します。
右側が活性炭を入れ、その後おり下げ処理をして1時間後に撮影したもの。分かりづらいかも知れませんが、タンパク質が凝集を始め沈下が始まりだしています。真ん中が4時間後、最後が18時間後の撮影です。
こうして、加茂栄はビン詰めの準備を待ちます。
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